【ニュースリリース】VLPセラピューティクス・グループ、資金調達(第二次クローズ)を実施:がん・感染症ワクチンの開発加速と治験薬ワクチン製造拠点の整備に向けて

2023年9月5日|VLP Therapeutics Japan株式会社

がんの治療ワクチンやマラリア、デング熱等感染症の予防ワクチンを研究開発するVLP Therapeutics, Inc.(本社:米国メリーランド州、CEO:赤畑渉、以下「VLPT」)と新型コロナウイルス感染症(COVID-19 )、インフルエンザ及びデング熱等のワクチンを研究開発するVLP Therapeutics Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:赤畑渉、以下「VLPTジャパン」)は、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズ、みやこ京大イノベーション2号投資事業有限責任組合(無限責任組合員:みやこキャピタル株式会社)及びtoberuファンド1号投資事業有限責任組合(無限責任組合員:株式会社フェニクシー)を引受先1とする第三者割当増資による資金調達(第二次クローズ2)を実施しました。

本資金は、米国で進めているがん治療ワクチン及びマラリア、デング熱等の感染症領域の予防ワクチン研究開発の加速、福岡県久留米市で2024~25年の稼働開始を目指している治験用ワクチン製造拠点の整備3等に用いられます。

◆ コメント:赤畑渉 VLPT共同創業者・CEOVLPTジャパン創業者・代表取締役

「Vaccines without borders(ワクチンに国境なし)の考えはVLPT創業当時から変わらず、また米日で増えたVLPTメンバー全員が同じ思いで、日々の研究開発・管理運営に取り組んでいます。私たちが培ってきた2つの基盤技術4は、がんやマラリア、デング熱、インフルエンザ、そして変異を続ける新型コロナウイルス感染症のワクチン開発に有効である手応えを掴みつつあり、治験や論文で成果が出ているものもあります5。これらは全て、今回のような支援や、大勢の方の協力・応援があればこそです。安全で効果が高く、免疫が長く持続するワクチンを、1日でも早く、1人でも多くの人に届けられるよう尽力する決意です。」

◆ 出資者コメント:半沢淳一 三菱UFJ銀行 取締役頭取執行役員 

「私どもは、『世界が進むチカラになる。』をグループのパーパス(存在意義)として掲げ、全てのステークホルダーの皆様がより良い未来、新たなステージへ進むため、課題解決のお役に立ちたいと考えております。VLPセラピューティクス・グループが『世界の満たされていないメディカル・ニーズに応える』との理念の下で取り組むワクチン開発は、まさにそれを体現するものです。当行は、今般、ワクチンの研究開発を加速させるため、2021年12月の出資に続き、VLPセラピューティクス・グループへ追加出資を行うことにいたしました。今後も、当行はワクチン実用化による社会的インパクトの創出に向けて、他のステークホルダーの皆様とともに VLPセラピューティクス・グループの事業運営をサポートして参ります。」

◆ 出資者コメント:吉田泰彦 FFGベンチャービジネスパートナーズ 代表取締役社長

「革新的な技術でがん治療や感染症予防のためのワクチン開発を行うVLP Therapeutics様へ、ご出資させていただくことを嬉しく思います。今後、治験薬の製造拠点が九州にも設置され、ワクチン開発もより一層加速していくことを期待しております。『世界の満たされていないメディカル・ニーズに応える』ために、新たなワクチンの実用化に向け全力でサポートしてまいります。」

◆ 出資者コメント:三澤宏之 みやこキャピタル 取締役・パートナー

「VLPTグループは、赤畑CEOの長年のウイルス及びワクチン研究による深いサイエンスのバックグラウンドと、製薬ビジネスに精通し臨床開発を支える経験豊かなチームが融合したスタートアップ企業であり、日本政府及び日本を代表する企業・金融機関等からのサポートも充実し、パンデミックを含む感染症及びがん分野での革新的なソリューションを提供するリーディングカンパニーとなるべく成長を続けていると確信しております。みやこキャピタルでは継続的な出資を通じ、当社のプラットフォームから生み出されるパイプラインが、より早く、より多くの人々に届けられるよう、引き続き全力でサポートしていきたいと思います。」

◆ 出資者コメント:橋寺由紀子 株式会社フェニクシー 代表取締役

「株式会社フェニクシーは社会課題の解決につながる事業を育成するインキュベーション事業と併設する投資ファンドの運営を行っています。当社は2020年に赤畑渉CEOをスペシャルフェローとしてお迎えし、VLP Therapeutics Japan株式会社のCOVID-19の国内ワクチン開発における広報業務を継続的にサポートして参りました。VLPTグループの保有するワクチン技術によるグローバルヘルスの課題解決を通じて、大きな社会的インパクトが生み出されることを期待しております。」

<注釈>

  1. 既存投資家:三菱UFJ銀行、みやこ京大イノベーション2号投資事業有限責任組合 | 新規投資家:FFGベンチャービジネスパートナーズ、toberuファンド1号投資事業有限責任組合
  2. 本資金調達ラウンド第一次クローズ:2023/8/2 ニュースリリース「VLPセラピューティクス・グループ、資金調達を実施:がん・感染症ワクチンの開発加速と治験薬ワクチン製造拠点の整備に向けて」
  3. 2023/5/22 ニュースリリース「経済産業省ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業費補助金の交付決定について」
  4. VLP技術:VLP(ウイルス様粒子/Virus-Like Particles)は感染性のある遺伝物質を含まないウイルス粒子で、ワクチンとして使用するとウイルスに由来する副反応を引き起こすことなく、強い免疫反応を誘発できる基盤技術。| レプリコン(次世代mRNA)技術:少量の接種で十分な抗体が作られる、次世代型ワクチンの基盤技術。現行のmRNAワクチン技術と比べて10~100分の1程度の接種量となることから、短期間で日本国内全人口分の製造が可能となることと、副反応が低減されることが期待される。
  5. 2023/8/16 ニュースリリース「新型コロナウイルス感染症レプリコン(次世代mRNA)ワクチン追加接種第1相臨床試験で低用量での高い抗原性と抗体価の持続性を確認:今後の追加接種に使える国産ワクチンの基盤技術として期待[Cell Reports Medicine 論文]」| 2023/5/19 ニュースリリース「細胞膜表面にRBDを発現するレプリコン(次世代mRNA)ワクチンで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)変異株に広範・持続的な免疫の誘導に成功:他のパンデミック病原性ウイルスに対する基盤技術としての応用にも期待[Nature Communications 論文]」

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関連リンク・報道

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VLPセラピューティクス・ジャパンについて

VLP Therapeutics Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:赤畑渉)は2020年、米国VLPセラピューティクスの100%子会社(当時)として設立されました。2024年現在、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)*1、AMED先進的研究開発戦略センター(SCARDA)*2 及び厚生労働省*3 の支援により、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)等に対するワクチンを、VLPセラピューティクス保有の自己増殖RNA(レプリコン)技術を用いて研究・開発中です。

  1. AMED事業名:令和2年度「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発」(2次公募)/課題名「自己増殖RNAテクノロジーを用いたわが国における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発」
    https://www.amed.go.jp/koubo/11/02/1102C_00002.html
  2. AMED SCARDA事業名:令和5年度 「ワクチン・新規モダリティ研究開発事業(一般公募)」/課題名「レプリコンプラットフォームテクノロジーを用いた今後出現する株を含めたユニバーサルコロナワクチン開発」
    https://www.amed.go.jp/koubo/21/02/2102C_00004.html
  3. 厚生労働省:ワクチン生産体制等緊急整備事業(第2次公募)採択結果
    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_20482.html
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VLPセラピューティクスについて

VLP Therapeutics, Inc.(本社:米国メリーランド州ゲイサーズバーグ、CEO:赤畑渉)は2013年、世界の「満たされていないメディカル・ニーズ」に応え、従来のワクチン療法を一変する革新的な治療法を開発するため、赤畑渉が上野隆司博士、久能祐子博士らと設立しました。2024年現在、がんに対する治療ワクチンと、マラリア、デング熱、インフルエンザ等感染症に対する予防ワクチンの研究開発を進めています。

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赤畑渉(あかはたわたる)について

1997年、東京大学教養学部卒業、京都大学人間・環境学研究科入学。京都大学ウイルス研究所の速水正憲教授のもとHIVワクチンの研究開発に携わり、2002年に博士号取得。同年~2012年、米国立衛生研究所(NIH)ワクチン研究センター勤務。2009年からウイルス様粒子(VLP)を使ったチクングンヤ熱ワクチンを開発。2010年、同ワクチン研究成果を米科学誌Nature Medicineで報告、VLPが表紙を飾る*1。2012年、同ワクチン他3種類のアルファウイルスワクチン開発でNIH最高賞Director’s Award受賞。現在、VLP Therapeutics, Inc. CEO・創業者、VLP Therapeutics Japan株式会社 代表取締役・創業者・最高研究開発責任者、東京工科大学 客員教授、京都大学医学研究科 特任准教授、株式会社フェニクシー スペシャルフェロー。

  1. Wataru Akahata et al. A virus-like particle vaccine for epidemic Chikungunya virus protects nonhuman primates against infection. Nature Medicine 16, 334–338 (2010)
    https://www.nature.com/articles/nm.2105