VLP Therapeutics が日本の国立がん研究センターとの共同研究を開始

メリーランド州ゲーサーズバーグ –2015年6月4日– 独自の新規ワクチン技術に基づく治療用および予防用ワクチンと次世代抗体医薬の研究開発を進め、ゲーサーズバーグを拠点とするバイオテクノロジー企業である VLP Therapeutics, LLC(「VLP」)は、日本の国立がん研究センターの国立がん研究センター研究所との共同研究を開始したことを発表しました。この共同研究は、VLP のがんワクチン候補の研究開発の促進に役立つと期待されています。

VLP の共同創業者兼最高経営責任者である赤畑渉博士は「日本の国立がん研究センター(NCC)との提携に、我々は非常に興奮しています。弊社が NCC と行う研究は、弊社の i-αVLP 技術に基づいたがんワクチン候補の有効性の有無を評価する、重要なコンセプト証明試験を促進するでしょう」と語りました。「がんは、弊社の重要な戦略上の焦点の一つです。我々は、この適応症の治療ワクチンおよび分子標的療法の両方としての i-αVLP 技術の応用について評価しています。この共同研究を通じて、弊社の候補化合物のがんにおける最初のコンセプト証明を確立することができると期待しており、もし成功すれば、プログラムが進み、提携の可能性もあります」と、赤畑博士は続けました。

VLP Therapeutics について

VLP は、その共同創業者である赤畑博士が発見した独自の新規ワクチン技術を基盤として、経験豊かな起業家のグループによって2012年に設立されました。そのビジョンは、革新的な i-αVLP 技術を通じて、21世紀の世界的な公衆衛生問題に取り組むことであり、そのミッションは、世界のアンメット・メディカル・ニーズに対応するために、従来のワクチン療法と標的化抗体療法を一変させる革新的な治療を開発することです。VLP は現在、予防および治療ワクチン、ならびに、がん、感染症、自己免疫疾患、および神経疾患を治療するために、次世代の標的化抗体医薬を開発しています。

国立がん研究センターおよび国立がん研究センター研究所について

国立がん研究センター研究所(NCCRI)は、日本の国立がん研究センター(NCC)の一部門として1962年に設立され、50年近くの間、全国屈指のがん研究機関であり続けています。現在では、世界中のがん研究の様々な側面に対する多大な貢献のため、国際的に認知されています。NCCRI のミッションは、がん征圧という究極の目標に向かって、がんの予防、診断、および治療の知見を進めることです。

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VLPセラピューティクス・ジャパンについて

VLP Therapeutics Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:赤畑渉)は2020年、米国VLPセラピューティクスの100%子会社(当時)として設立されました。2024年現在、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)*1、AMED先進的研究開発戦略センター(SCARDA)*2 及び厚生労働省*3 の支援により、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)等に対するワクチンを、VLPセラピューティクス保有の自己増殖RNA(レプリコン)技術を用いて研究・開発中です。

  1. AMED事業名:令和2年度「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発」(2次公募)/課題名「自己増殖RNAテクノロジーを用いたわが国における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発」
    https://www.amed.go.jp/koubo/11/02/1102C_00002.html
  2. AMED SCARDA事業名:令和5年度 「ワクチン・新規モダリティ研究開発事業(一般公募)」/課題名「レプリコンプラットフォームテクノロジーを用いた今後出現する株を含めたユニバーサルコロナワクチン開発」
    https://www.amed.go.jp/koubo/21/02/2102C_00004.html
  3. 厚生労働省:ワクチン生産体制等緊急整備事業(第2次公募)採択結果
    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_20482.html
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VLPセラピューティクスについて

VLP Therapeutics, Inc.(本社:米国メリーランド州ゲイサーズバーグ、CEO:赤畑渉)は2013年、世界の「満たされていないメディカル・ニーズ」に応え、従来のワクチン療法を一変する革新的な治療法を開発するため、赤畑渉が上野隆司博士、久能祐子博士らと設立しました。2024年現在、がんに対する治療ワクチンと、マラリア、デング熱、インフルエンザ等感染症に対する予防ワクチンの研究開発を進めています。

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赤畑渉(あかはたわたる)について

1997年、東京大学教養学部卒業、京都大学人間・環境学研究科入学。京都大学ウイルス研究所の速水正憲教授のもとHIVワクチンの研究開発に携わり、2002年に博士号取得。同年~2012年、米国立衛生研究所(NIH)ワクチン研究センター勤務。2009年からウイルス様粒子(VLP)を使ったチクングンヤ熱ワクチンを開発。2010年、同ワクチン研究成果を米科学誌Nature Medicineで報告、VLPが表紙を飾る*1。2012年、同ワクチン他3種類のアルファウイルスワクチン開発でNIH最高賞Director’s Award受賞。現在、VLP Therapeutics, Inc. CEO・創業者、VLP Therapeutics Japan株式会社 代表取締役・創業者・最高研究開発責任者、東京工科大学 客員教授、京都大学医学研究科 特任准教授、株式会社フェニクシー スペシャルフェロー。

  1. Wataru Akahata et al. A virus-like particle vaccine for epidemic Chikungunya virus protects nonhuman primates against infection. Nature Medicine 16, 334–338 (2010)
    https://www.nature.com/articles/nm.2105