VLP Therapeutics が FDA より治験新薬承認申請を承認され VLPM01 マラリアワクチンの最初の臨床試験を開始しました

メリーランド州ゲーサーズバーグ – VLP Therapeutics は本日、米国食品医薬品局(FDA)が同社の VLPM01 マラリアワクチンの臨床試験の治験新薬(IND)申請を承認したことを発表しました。フェーズ I / IIa 臨床試験は2019年2月に参加者の募集を開始し、VLPM01 ワクチンの安全性、免疫原性、および有効性を評価します。臨床試験は、メリーランド州シルバースプリングにあるウォルターリード陸軍研究所(WRAIR)で行われます。

マラリアワクチンの防御効果を確認するために、蚊に刺されて制御されたヒトマラリア感染症(CHMI)と熱帯熱マラリア原虫を利用した臨床試験が、マラリアのない成人で行われています。ワクチン接種後、臨床試験の参加者は、管理された実験室条件下で蚊に刺されてマラリアを引き起こす寄生虫に曝されます。 CHMI により、研究者は高度に管理された実験室環境でマラリアワクチン候補の有効性を評価でき、マラリアが流行している世界の地域でのフィールド調査の先駆けとして機能します。マラリアに感染したボランティアは、感染を取り除くために抗マラリア薬で治療されます。

VLPM01 は、VLP セラピューティクス独自の挿入されたアルファウイルスウイルス様粒子(i-αVLP)ワクチンプラットフォームにスポロゾイト周囲(CSP)抗原を送達する前赤血球ワクチンであり、人間の臨床試験に参加する同社の最初のワクチン候補です。「この臨床試験は、最初の臨床試験を開始する VLP Therapeutics にとって重要なマイルストーンであり、VLP Therapeutics のチームにとって大きな成果です。これは、私たちのチームとパートナーによる数年の作業の集大成を表しており、米国国防総省を含むパートナーから受けたサポートに感謝しています」と CEO の赤畑渉博士は述べました。

マラリアは蚊によって伝染する寄生虫病で、年間約2億の病気を引き起こし、40万人以上が死亡しています。最も重要な発生率はサハラ以南のアフリカですが、マラリアはまた、マラリアが発生しやすい地域に配備されている米軍への重大な脅威です。

VLP Therapeutics について

VLP Therapeutics は2013年に設立され、従来のワクチン療法を変革する次世代のウイルス様粒子を作成することを使命としています。 VLP Therapeutics はウイルスを改変して、新しい感染症と癌ワクチンの候補を作成します。また、同社のウイルス様粒子ワクチンは、複数の動物モデルで免疫原性が高いことが証明されています。

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VLPセラピューティクス・ジャパンについて

VLP Therapeutics Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:赤畑渉)は2020年、米国VLPセラピューティクスの100%子会社(当時)として設立されました。2024年現在、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)*1、AMED先進的研究開発戦略センター(SCARDA)*2 及び厚生労働省*3 の支援により、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)等に対するワクチンを、VLPセラピューティクス保有の自己増殖RNA(レプリコン)技術を用いて研究・開発中です。

  1. AMED事業名:令和2年度「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発」(2次公募)/課題名「自己増殖RNAテクノロジーを用いたわが国における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発」
    https://www.amed.go.jp/koubo/11/02/1102C_00002.html
  2. AMED SCARDA事業名:令和5年度 「ワクチン・新規モダリティ研究開発事業(一般公募)」/課題名「レプリコンプラットフォームテクノロジーを用いた今後出現する株を含めたユニバーサルコロナワクチン開発」
    https://www.amed.go.jp/koubo/21/02/2102C_00004.html
  3. 厚生労働省:ワクチン生産体制等緊急整備事業(第2次公募)採択結果
    https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_20482.html
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VLPセラピューティクスについて

VLP Therapeutics, Inc.(本社:米国メリーランド州ゲイサーズバーグ、CEO:赤畑渉)は2013年、世界の「満たされていないメディカル・ニーズ」に応え、従来のワクチン療法を一変する革新的な治療法を開発するため、赤畑渉が上野隆司博士、久能祐子博士らと設立しました。2024年現在、がんに対する治療ワクチンと、マラリア、デング熱、インフルエンザ等感染症に対する予防ワクチンの研究開発を進めています。

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赤畑渉(あかはたわたる)について

1997年、東京大学教養学部卒業、京都大学人間・環境学研究科入学。京都大学ウイルス研究所の速水正憲教授のもとHIVワクチンの研究開発に携わり、2002年に博士号取得。同年~2012年、米国立衛生研究所(NIH)ワクチン研究センター勤務。2009年からウイルス様粒子(VLP)を使ったチクングンヤ熱ワクチンを開発。2010年、同ワクチン研究成果を米科学誌Nature Medicineで報告、VLPが表紙を飾る*1。2012年、同ワクチン他3種類のアルファウイルスワクチン開発でNIH最高賞Director’s Award受賞。現在、VLP Therapeutics, Inc. CEO・創業者、VLP Therapeutics Japan株式会社 代表取締役・創業者・最高研究開発責任者、東京工科大学 客員教授、京都大学医学研究科 特任准教授、株式会社フェニクシー スペシャルフェロー。

  1. Wataru Akahata et al. A virus-like particle vaccine for epidemic Chikungunya virus protects nonhuman primates against infection. Nature Medicine 16, 334–338 (2010)
    https://www.nature.com/articles/nm.2105