2023年11月8日|VLP Therapeutics Japan株式会社
がんの治療ワクチンやマラリア、デング熱等感染症の予防ワクチンを研究開発するVLP Therapeutics, Inc.(本社:米国メリーランド州、CEO:赤畑渉、以下「VLPT」)と新型コロナウイルス感染症(COVID-19 )、インフルエンザ及びデング熱等のワクチンを研究開発するVLP Therapeutics Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:赤畑渉、以下「VLPTジャパン」)は、三井住友信託銀行株式会社及び米国投資家Robert G. Hisaokaを引受先1とする第三者割当増資による資金調達(第三次クローズ2)を実施しました。
本資金は、米国で進めているがん治療ワクチン及びマラリア、デング熱等の感染症領域の予防ワクチン研究開発の加速、福岡県久留米市で2024~25年の稼働開始を目指している治験用ワクチン製造拠点の整備3等に用いられます。
◆ コメント:赤畑渉 VLPT共同創業者・CEO、VLPTジャパン創業者・代表取締役
「Vaccines without borders(ワクチンに国境なし)の考えはVLPT創業当時から変わらず、また米日で増えたVLPTメンバー全員が同じ思いで、日々の研究開発・管理運営に取り組んでいます。私たちが培ってきた2つの基盤技術4は、がんやマラリア、デング熱、インフルエンザ、そして変異を続ける新型コロナウイルス感染症のワクチン開発に有効である手応えを掴みつつあり、治験や論文で成果が出ているものもあります5。これらは全て、今回のような支援や、大勢の方の協力・応援があればこそです。安全で効果が高く、免疫が長く持続するワクチンを、1日でも早く、1人でも多くの人に届けられるよう尽力する決意です。」
◆ 出資者コメント:穴繁 康 三井住友信託銀行 インパクトエクイティ投資部長
「当社は、社会課題解決を推進する事業に対して2030年までに5,000億円のインパクト・エクイティ投資を行い、資金・資産・資本の好循環の実現を目指しています。赤畑CEOが設立されたVLPTグループによる、現在有効な治療法がない病気への治療を目的とした次世代ワクチン技術の開発は、当社のインパクト・エクイティ投資の枠組みにおいて、国内・海外の公衆衛生課題の解決という意図(インテンショナリティ)のもと、持続可能な開発目標(SDGs)の目標3「すべての人に健康と福祉を」を体現するものと強く確信しております。当社は、この度の出資後も、インパクト・エクイティ投資の枠組みを通じて事業運営をサポートして参ります。」
<注釈>
- 既存投資家:Robert G. Hisaoka|新規投資家:三井住友信託銀行
- 本資金調達ラウンド第二次クローズ:2023/9/5 ニュースリリース|第一次クローズ:2023/8/2 ニュースリリース
- 2023/5/22 ニュースリリース「経済産業省ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業費補助金の交付決定について」
- VLP技術:VLP(ウイルス様粒子/Virus-Like Particles)は感染性のある遺伝物質を含まないウイルス粒子で、ワクチンとして使用するとウイルスに由来する副反応を引き起こすことなく、強い免疫反応を誘発できる基盤技術。| レプリコン(次世代mRNA)技術:少量の接種で十分な抗体が作られる、次世代型ワクチンの基盤技術。現行のmRNAワクチン技術と比べて10~100分の1程度の接種量となることから、短期間で日本国内全人口分の製造が可能となることと、副反応が低減されることが期待される。
- 2023/8/16 ニュースリリース「新型コロナウイルス感染症レプリコン(次世代mRNA)ワクチン追加接種第1相臨床試験で低用量での高い抗原性と抗体価の持続性を確認:今後の追加接種に使える国産ワクチンの基盤技術として期待[Cell Reports Medicine 論文]」| 2023/5/19 ニュースリリース「細胞膜表面にRBDを発現するレプリコン(次世代mRNA)ワクチンで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)変異株に広範・持続的な免疫の誘導に成功:他のパンデミック病原性ウイルスに対する基盤技術としての応用にも期待[Nature Communications 論文]」
【ニュースリリース全文:PDFダウンロード】
関連リンク・報道
- 2023/11/8 三井住友信託銀行 ニュースリリース「VLP Therapeutics, Inc.および VLP Therapeutics Japan 株式会社への出資について」